相続は、法律によって相続人などが定められている法定相続のほかに、遺言によって相続を決める遺言相続がある。
遺言相続とは、死亡した人である被相続人が死亡する前に、被相続人の意思を明記した遺言をあらかじめ残していた場合、その内容によって財産などを受け継ぐ方法である。遺言による相続は、法定相続よりも優先される。
遺言には、普通方式、特別方式の2種類がある。また、普通方式には、自筆証書遺言、公正証書遺言、秘密証書遺言の3種類、特別方式には、一般緊急時遺言、難船危急時遺言、伝染病隔離者遺言などがある。
自筆証書遺言は、被相続人となる人(遺言者)が遺言全文、日付を自筆で書き、裁判所の検認を受けたものをいう。ワープロなどで作成されたものは、無効になる。
公正証書遺言は、被相続人となる人(遺言者)が口頭で述べた内容を公証人が遺言書秘密証書遺言として作成するものである。作成した遺言は、遺言者及び証人2人に読み聞かせ、閲覧などをして筆記内容が正確なこと確認し、遺言者・証人が各自署名・押印したのち、公証人が方式に従って作成したことを付記して、完成となる。
秘密証書遺言は、遺言の存在を明示しながら、その内容については秘密にした状態で遺言書を作成するものである。被相続人となる人(遺言者)が遺言書に署名、押印したのち、遺言書に押した印鑑で封印する。
一般緊急時遺言は、病気や突然のケガなどを理由に、死亡の可能性が大きい状態に陥った人が、遺言を残す方法である。
難船危急時遺言は、船が遭難した場合に、船の中にいて死亡の可能性が大きい状態に陥った人が、遺言を残す方法である。
伝染病隔離者遺言は、感染の可能性がある伝染病のために、行政が下した隔離処分によって交通を絶たれた場所にある者が遺言をする方法である。
在船者遺言とは、船の中にいる人、航海中で海の上にいる状態の人が遺言する方法である。